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生命保険会社が免責条項を適用せず給付金等を全額支払う方針!

      2017/10/17

皆さんこんにちは。皆さんもご存じのとおり、去る4月14日に熊本県を中心とした地域で大きな地震が起きました。

このたび被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げますとともに、皆様の安全と一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

ところで、ニュースにもなっていたのでお聞きになった方もいらっしゃると思いますが、生命保険会社各社は4月15日付で、今回の「平成28年熊本地震」に関して、被災された方の契約については、地震による免責条項等は適用せず、災害関係保険金・給付金の全額をお支払いすることを決定しました。

また、災害救助法が適用された地域にお住いの方の契約については、「保険料払込猶予期間の延長」や、「保険金・給付金、契約者貸付金等の簡易迅速なお支払い」といった特別な措置を実施することも決定しました。

さて皆さんはこのニュースを聞いてどのように思われたでしょうか。「生命保険に免責事項があるなんて知らなかった。」という方もいらっしゃったのではないかと思います。

実は、生命保険には地震や津波等についての免責条項があり、保険約款上の決まりに従えば、熊本地震のような災害では死亡保険金や災害死亡保険金等の額が削減されたり、支払われなかったりする場合があります。

今回は生命保険における免責についてお伝えするとともに、熊本地震や過去の大規模災害ではどのような措置が取られたのかをご紹介したいと思います。

生命保険における免責条項とは

さて、生命保険契約における免責条項とは具体的にどのようなものがあるのでしょうか。免責条項は、保険契約における決まり事が記された保険約款に細かく定められていますが、保険会社によってその内容は若干異なります。

以下は『公益財団法人 生命保険文化センター』に記載されている、免責条項の主な例です。この事由に該当した場合、保険金・給付金は受け取れません。

「公益財団法人 生命保険文化センター
Q.保険金や給付金が受け取れないのはどのような場合?より引用

死亡保険金(給付金)の免責事由の例

  • 契約した保険の責任開始期(日)または復活日から一定期間内(1~3年)に被保険者が自殺したとき。
  • 契約者または死亡保険金(給付金)の受取人の故意によるとき。
  • 戦争その他の変乱によるとき。ただし、その程度によっては全額または一部を受け取れる場合があります。

災害死亡保険金・入院給付金の免責事由の例

  • 契約者、被保険者または災害死亡保険金受取人の故意または重大な過失によるとき。
  • 被保険者の犯罪行為によるとき。
  • 被保険者の精神障害の状態を原因とする事故によるとき。
  • 被保険者の泥酔の状態を原因とする事故によるとき。
  • 被保険者が法令に定める運転資格を持たないで運転している間に生じた事故によるとき。
  • 被保険者が法令に定める酒気帯び運転またはこれに相当する運転をしている間に生じた事故によるとき。
  • 戦争その他の変乱、地震、噴火または津波によるとき。ただし、その程度によっては、保険金・給付金の全額または一部を受け取れる場合があります。

いかがでしょうか。意外といろいろな免責条項があることに驚かれた方もいらっしゃるのではないかと思います。

契約者や被保険者、保険金受取人の故意によるものや、重大な過失によるものであれば、まだ納得がいくかもしれませんが、地震や津波、戦争等でお亡くなりになったり入院をすることになったりした場合に死亡保険金や入院給付金が支払われなかったら本当に困ってしまいますよね。

そこで実際には、地震や津波によって保険金や給付金が支払われることになった被保険者の数の増加が、保険料の計算に大きな影響を及ぼさない限りは、地震や津波で多くの方が亡くなったとしても、保険金を支払うという措置を取ることが殆どのようです。

前にも書いたとおり、今回の地震に関して、4月15日付で各生命保険会社から免責条項の不適用と災害救助法適用地域にお住いの方の保険契約に対する特別措置についての発表がありました。それぞれどのような内容だったのか、具体的に見てみましょう。

①免責条項の不適用

これまで見てきたように、生命保険では地震や津波、戦争等が原因で支払事由が発生した場合には、支払う保険金の額を減少させたり、全く支払わないようにしたりできるという免責条項が決まり事として存在します。

しかし、今回の地震に関しては、この免責条項を適用せず保険金・給付金を全額支払うことを、全ての生命保険会社が決定しました。

これは被災された方の生活再建に向けて、非常に大きな決定だったのではないかと思います。このような免責条項の不適用は、阪神大震災の時も、雲仙普賢岳の噴火の時にも、最近では東日本大震災の時にも実施されています。

②災害救助法適用地域への特別措置

今回の地震では、災害救助法適用地域(熊本県内全45市町村)にお住いの方の保険契約について、以下のような特別措置を実施しています。

保険料払込猶予の延長
契約者からの申し出によって、保険料の払込猶予期間を最長で6ヵ月延長します。被災地の状況によってはさらに数か月間、猶予期間を延長する措置が取られることもあります。
保険金・給付金、契約者貸付金等の迅速な支払い
保険金の請求や契約者貸付を申し込む場合の必要書類を一部簡略化して、簡単に迅速に保険金を受け取って頂けるようにしています。被災された方にとっては、保険金請求のための書類を用意することも非常に大変なことですので、こういった取り扱いは非常に助かるものなのではないかと思います。

さて今回は、熊本地震における保険会社の特別な措置について見てきました。私は保険で最も大切なことのひとつに、「いざという時に役に立つこと」があると考えています。今回のような措置は、本当に保険の力を必要とする方々に速やかに保険を使って頂けるようにするための非常に効果の大きい措置であると思います。

このように、保険会社各社ではいざという時に我々消費者が困らないように、いろいろな取り組みをしてくれています。万一時に保険の力を享受する我々も、定期的に保険の内容を確認したり、有事の際の問い合わせ窓口を確認したりして、災害時等に慌てることが無いように準備しておきたいものですね。

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