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住民税がもっと安くなる!知って得する生命保険料控除の仕組みとは!

      2017/10/17

控除がどんどんなくなってきた
会社員や公務員の方は毎年12月初めに「年末調整」という書類に印鑑を押す作業がありますが、その意味はご存知でしょうか?

年末調整…これは、大変便利なシステムで、企業と官庁では「人事」という部署が全ての従業員の給与明細の基本事項を入力し、自動的に計算された「社会保険料」「住民税」「所得税」「介護保険料」などを天引きし、最後に控除を計算してくれるわけです。

この年末調整とは「暫定的に毎月払っている税金」から、数少ない控除分を戻すための調整措置。宮仕えの身分では控除がどんどん減っていますから、生命保険料控除は控除の最後の砦、なのです。

配偶者控除が消滅??

よく「130万円の壁」といわれている数字があります。これは所得税の配偶者控除の範囲内の年収であれば、ご主人の年金と健康保険の被保険者(簡単に言えば、扶養)となり、自分の保険料は控除になる、という制度。

ちょっと脱線しますが、会社員や公務員の配偶者(妻)は第三号被保険者、と言って健康保険や年金保険料を払わなくてもよいことになっています。ところが、自営業やフリーランスのご夫婦の場合は、各々が保険料や年金保険料を払わなければなりません。ですから、お互いが自分の所得額面に応じて払うわけで、同じ130万円以内で働いていても保険料は控除ナシ。

年収106万円以上だと、厚生年金加入が義務

130万円、というのは「健康保険」と「年金」の第三号規定の上限年収。つまり、130万を超えなければ、パートの主婦でもご主人の扶養になれる特権でした。

ところが、2016年10月からの新制度は「106万円」という新たな規定を始めます。具体的には、パート労働者は次の点に気を付けなければなりません。

  1. 週20時間以上
  2. 年収106万円以上
  3. 勤務期間1年以上
  4. 従業員501人以上の企業

これに”全て”該当するパート労働者は、厚生年金適用が義務づけられます。つまり、給与から厚生年金分が「引かれる」ことになるのです。(もちろん全額ではありません。雇用者との拠出割合が決まっています)

ですが、どうでしょうか?人を多く使うスーパーマーケットなどや食品工場などは、一日4時間、週5日働くと週20時間に該当してしまいます。もちろん、将来受け取れる厚生年金は保証されますが…。

まず、税金と社会保険を知っておこう

さて、国の財政や都道府県・市町村の財政が厳しい中、人々の税負担は大きくなっている…というのが昨今国民みんなの共通認識のようです。

特に、紛らわしいのが「保険」と「税」です。税金には「消費税」「所得税」「固定資産税」「都市計画税」「住民税」などが一般によく知られています。ほかにはマイカーを持つ方は「自動車取得税」「自動車重量税」「自動車税」「揮発油税」などを払います。

ところが、「国民年金」「厚生年金」「共済年金」「社会保険」などは、税金とは呼びません。が、よくよく年金の解説書を読むと「国民年金(税)」と付記されています。要は、これも税金の一種なのです。

税金が戻って来るのは「生命保険料」だけに?

生命保険に加入すると年末調整で「生命保険料控除のお知らせ」という保険会社からのはがきを人事へ提出することがよくあります。そういえば、見開きはがきを年末調整の書類にクリップで挟んで提出したなあ~という方も多いのではないでしょうか?

生命保険は、今では貴重な「控除」対象となっています。

所得税と住民税の両方に存在する生命保険料控除。なぜいまだに続いているのでしょうか?これには、政府も納得せざるを得ない深い理由があるのです。

そもそも、生命保険に加入するのはなんのためでしょうか?日本は資本主義・自由主義国家ですから、最低限の所得は国が保証する以外は自分で自分の財産を作り、管理しなければなりません。

ただ、父親の死亡で遺族が生活不安になった場合、国家はなんの手助けもできないのは社会不安の一因になります。それで、死亡保険・介護医療保険・年金保険の3種類に付き、年間支払った保険料のうち、決まった額を超えた場合は一定の税負担控除を認め、自助努力を推進しているのです。

生命保険料控除の種類(所得税)

まずここからは所得税控除の記載をしていきます。上記に示したように、生命保険料控除は3種類です。

一般生命保険料控除
これは「定期保険」「養老保険」「終身保険」など、死亡保険金があるものが該当します。
介護医療保険料控除
これは「医療保険」「介護保険」など、入院給付金があるもの、要介護認定2、や4などで一時金などが設定されているものなどを指します。
個人年金保険料控除
年金保険とは「個人年金保険」という名前のついた商品。大概60歳、65歳、70歳などから分割で年金が受け取れる保険商品を言います。

あなたは「死亡保険」「年金保険」「医療保険」「介護保険」「ガン保険」…と保険商品をひとつずつ分けてご加入でしょうか?それともパック商品でしょうか?

「私は年金保険を”日本生命”から加入」「医療保険は”アフラック”のガン保険に加入」「死亡保険は”第一生命の商品”に加入」という方がいらっしゃる、としましょう。

まず、年金保険。この商品は国の年金制度同様、毎月保険料を支払って60歳まで貯め、65歳からその貯蓄した商品を分割して毎年一回受け取る…というパターンの保険商品です。細かい年齢設定などはある程度自由に変更可能ですが、簡単に言えば「若いうちに貯金したお金を、老後に受け取る」というもの。

な~んだ、それなら銀行の定期預金でも同じじゃないか、と思われるかもしれません。ですが、そうではないのです!

銀行の定期預金にお金を預けると「金利」が付きますが、税金もかかります。ところが、年金保険の場合は無税。それに、保険料として支払った分は所得税と住民税の控除になりますから、所得をグロスで考えればお得な貯蓄方法と言えるのです。

保険料控除に該当する介護医療保険とは

介護医療保険、という名前の保険商品はどこにもありませんので、「介護」「医療」「入院」「がん」「三大疾病」「介護費用」などのキーワードが商品名になっているものが該当するのが介護医療保険、と考えましょう。

でも「私の第一生命の生命保険には《医療特約》や《ガン特約》が付いているわ!」という方も少なくないのではありませんか?保険証券を見ると「そういえば、会社で加入している住友海上の保険って、医療特約が付いてた」というケースもあるでしょう。

大手生命保険会社では、死亡保険も医療保険も介護保険もみんなパックになっていて、安心!という商品が多いため、年末調整の際にはいったんパックの保険をバラバラに見る必要があります。

そうすると、一般保険部分(死亡保険=定期保険、終身保険、養老保険)の保険料は年間いくらいくら、医療特約・ガン特約などの保険料は年間いくらいくら…と分けることができます。

せっかく3つの保険料控除があって、税金が安くなるのですから、保険会社から届いたはがきをしっかりと確認して内容をチェックするきっかけにもしたいものです。

注意!3種類の保険料控除は「平成24年=2012年」1月1日契約以降の商品

さて、ここから実際に保険料控除額を表記しますが、そのまえに注意を1点書き添えます。

この3控除は2012年1月1日以降に契約した商品に適用されます。それ以前から加入している保険商品の場合は、控除額が違いますので、先に「旧保険料控除額」を先に表記していきます。

平成23年(2011年)までに契約した保険の場合

平成23年まで、というのはこの年の12月31日の日付までの契約した保険。生命保険は契約日がいつか、が重要です。ここでは「旧保険料控除」と名称で呼ぶことに致します。

旧保険料控除とは、2種類あります。一つは「年金保険」、もう一つは「それ以外の保険」です。保険料控除額の計算方法は2種類とも同じです。

●年間の保険料の合計額

  1. 25,000円以下の場合
    保険料の全額が控除対象になります
  2. 25,001円~50,000円
    払った保険料÷2+12,500円
  3. 50,001円~100,000円
    払った保険料÷4+25,000円
  4. 100,001円~
    一律50,000円

年間25,000円の保険ということは、月に2,000円程度ということになりますので、県民共済の医療保険などが該当します。また、年金保険も同じ計算式で控除できますので、旧保険料控除対象の商品に加入の方は、両方合わせて最大10万円の控除が受けられます。

平成24年(2012年)以降の保険契約商品の場合

ここからは、新しい保険料控除についてです。平成24年(2012年)以降の契約商品の場合(ここでは「新保険料控除」と称していきます)、上記のように3種類の控除に分かれたこと、保険料控除の総額が変わったことがポイントです。「一般保険」「医療介護保険」「年金保険」とも以下の計算式を使います。

●年間の保険料の合計額

  1. 20,000円以下の場合
    保険料の全額が控除対象になります
  2. 20,001円~40,000円
    払った保険料÷2+10,000円
  3. 40,001円~80,000円
    払った保険料÷4+20,000円
  4. 80,001円~
    一律40,000円

ご覧の通り、3種類の区分けで各々最大40,000円の保険料控除が受け取れますので、最大で12万円ということになります。ただ、旧保険料控除と新保険料控除の商品が混じっているケースもあるでしょう。

この場合は3種類各々グロスで最大4万円、合計12万円の税控除がある、と考えてください。税控除のパズルのようになってしまいますが、旧保険料控除と新保険料控除をうまく合算して、自分に有利なように控除額を設定すればよいことになります。

住民税の生命保険料控除

続いて、住民税の保険料控除について記載します。住民税は市・県民税とも呼ばれ、国税庁とは管轄官庁が異なります。ですが、人事担当者が提出する先が違うだけで、計算方法はほとんど変わりません。

●保険料控除対象の保険商品の分け方

所得税における保険料控除と同様、住民税の場合も「保険種類」によって控除が受けられますが、分け方は所得税と同じです。旧保険料控除の場合は2種類、新保険料控除の場合は3種類に分けられます。

●旧保険料控除対象商品の年間保険料の合計額

  1. 15,000円以下の場合
    保険料の全額が控除対象になります
  2. 15,001円~40,000円
    払った保険料÷2+7,500円
  3. 40,001円~70,000円
    払った保険料÷4+17,500円
  4. 70,001円~
    一律35,000円

●新保険料控除対象商品の年間保険料の合計額

  1. 12,000円以下の場合
    保険料の全額が控除対象になります
  2. 12,001円~32,000円
    払った保険料÷2+6,000円
  3. 32,001円~56,000円
    払った保険料÷4+14,000円
  4. 56,001円~
    一律28,000円

旧・新の両方の保険契約をお持ちの方は、3種類の保険の区分けに基づいて、各々最高2.8万円の住民税控除を受けられ、合計では最高7万円までの控除が受けられます。

所得税・住民税の保険料控除額は以上です。大事なのは毎年10月以降にはがきで送られる「保険料控除額のお知らせ」を必ず保管し、会社へ提出すること。自営業の方は納税申告の際に添付しましょう。

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