生命保険見直し時に注意しなければいけない事。手順を間違えれば無保険状態に!
2017/10/17
目次
あなたは、保険の見直しをするメリットを知っていますか?
見直しには2つ意味があります。一つは、見直すことで保険料を減らせるということ。もう一つは、適正な保障額を手に入れる、ということです。
若くから年金保険に加入すると、何かしらお得
ただ、問題があります。それは、保険は1歳でも若いうちに加入した方が絶対に「得」だ、ということです。得、とは「少ない掛金で多くの保険金、あるいは満期保険金を手に入れる」ということ。
ここでたとえ話をいたしましょう。あなたは25歳で生命保険の年金保険に加入したとしましょう。きっかけは職場に保険屋さんがやってきて、入りませんか?と勧誘されたことです。
保険は友達から入っているからなあ…と考えましたが、職場ではみんながその保険屋さんから加入しており、仕事の付き合い上どうしてもなにかしら加入する必要があるらしいのです。
そこで、貯蓄できるものならいいなあ、と希望を述べたところ、年金保険に加入することになりました。
25歳から35年間払い込むと、65歳に700万円のお金が貯まっている、というので契約しました。
この保険は単純に言えば、35年間に600万円支払い、60歳で払い込みが終わって、5年間寝かせておくと、700万円に増えるというもの。
100万円の金利が付くわけですから、非常にお得ではないでしょうか?
ですが、これは25歳の時に加入するから得なのであり、35歳から始めれば、25年間に短縮されるので、月々の保険料も増えてしまうどころか、払い込み総額は従来の600万円から640万円ほどに増えてしまいます。
保険は1歳でも早く入れば、月々の支払いも非常に楽になる。ですから、この保険を見直すという保険屋さんがいるならば、絶対に「おかしい!」と言わざるを得ません。もし、解約させた新しい保険に入ろう、と勧める保険屋さんがいるなら、要注意です。
古い保険はダメ、新しい保険がいい。これはデタラメ!
見直しには正しいものと間違ったものがあります。例えば、安い掛金で貯蓄できて、おまけに金利もよい年金保険を見直すというのは、あなたにとって絶対に損です。10年前に加入した保険よりも安く、おまけに金利もいい商品など、絶対にありえないからです。
ならば、見直しは絶対にしないほうがいいのか?そうではありません。10年前加入した保険でも、今解約して入りなおした方がいい、というケースはあります。
まず、勘違いしないでいただきたいのは「後から加入して月々の保険料が安くなる」ことは、絶対にない、という事実です。保険商品は新しい方がいい、というのは嘘です。
生命保険は乗用車とは違います。新車なら、年々燃費も良くなっていますし、安全性能も良くなっているでしょう。
ですが、保険は10年前でも20年前でも、約款に書かれている内容がしっかり約束通り果たされます。生命保険には死亡保険金、満期保険金、解約返戻金など様々なものがありますが、10年前、20年前の商品も現在の商品も、その仕組みは全く変わらないのです。
保険を見直す根拠を知っておこう
では、見直す根拠はなんでしょうか?それは保障の大きさがあなたに、あなたが守る家族に合っているのかどうか、ということなのです。
今あなたが死んでしまって、残された家族が毎月50万円必要だ、としましょう。年間600万円の生活費を、あと何年間残せばよいですか?10年間なら、6,000万円の保険に入っていなければなりません。
でも、厚生年金や共済年金に入っていれば、遺族年金として毎月(実際は二か月に一度、2か月分が)あなたの家族に入ってきます。月当たり25万円入って来るならば、残りの25万円の保険、すなわち10年間で3,000万円あれば済むことになるのです。
では、3年後はいくらいるでしょうか?7年後はどうでしょうか?
計算すると、今の保険は何年続くのでしょうか?もしかすると、4年後に更新するのではありませんか?
更新とは、審査なしで新しく入りなおすことを意味します。25歳で加入した保険が40歳で更新すると、同じ保険金を貰う保険なら、保険料は40%も値上がりする可能性があります。
40歳、45歳、50歳と保険料はどんどん値上がりします。そうなんです、保険がどうしても必要だ、病気のリスクも高い!そういう年齢の更新すればするほど、保険料は上がるのです。
保険料が上がった!それならその理由を教えてもらうこと!
多くの方が間違った保険の見直しをしています。それは、保険料を安くしたい、という理由だけで、保険の中身を知らずに再契約しているのです。
保険は保障額が大事です。毎月払える金額でなければ意味がありませんが、もっといけないのは、15年後、25年後保険料がうなぎ上りに上がっていく保険。
保険料が毎月2万円のところ、更新すると3.5万円になります。ですから、見直しをしましょう…これは要注意です!
なぜ3.5万円になるのかを絶対に教えてもらいましょう。他社の営業マンや保険ショップ、保険FPに教えてもらうと、絶対に「解約しましょう」と言われますから、その前に、その保険を生かしながら減額するなどしたほうが絶対に得です。
保険の仕組みを理解する。定期保険だから値上がりするのだ
仮に、プラス1.5万円は払えない!住宅ローンもあるし、子供も高校生になって部活や塾費用がかさんでいるし…という場合は、まずは今の保険をそのまま生かしておくことが大事です。一番いいのは保障額を見直すこと。保険を見直すのではありません、今いくらの保障額が必要なのかをしっかり計算することです。
払えない、じゃあ別の保険屋さんに見てもらおう…と安易に相談すると、必ず新しい保険に加入することになります。その際、医療特約やら障害特約などの部分がしっかりと削られ、病気入院やケガでの手術給付金が全くなくなることもあり得ます。
もし見直しで再加入。でも入る前に今の保険を解約したらだめ!
保険が高くなる、それどころか、お葬式代も50万円しかない!それを知った途端に激高したご主人が保険を解約!
そしてご夫婦で保険ショップで相談に行ったところ、新しい保険には加入できなかった…そういうケース、結構あるのですがご存知ですか?
例えば痛風。例えば、糖尿病。加入できないケースがあります。病気でも入れる保険があるじゃないか…と思うかもしれませんが、それは保障額が少ないものばかりです。
3,000万円の保障、5,000万円の保障、7,000万円の保障が必要な場合、持病があって加入できる保険はまず「ない」と言っても過言ではありません。
いきなり素人考えで解約してはダメ。まず新しい保険に納得して加入し、成立してから解約。でなければ無保険になってしまう可能性があるので、要注意です!!