学資保険の「貯蓄型」、「保障型」はどう違うの?また加入時の注意事項をご紹介!
2017/10/17
毎月2万円を貯蓄するイメージを持つ
子供が生まれたら「学資保険」と考えていませんか?
郵便局のかんぽ生命、日本生命、アフラック、ソニー生命、明治安田生命…この辺りが学資保険で有名な商品を出しています。
あなたが加入されている保険会社には学資保険、あるいはこども保険と呼ばれる商品はあるでしょうか?
実をいうと、40数社日本国内に生保会社が営業をしていますが、学資保険を持っている会社は10社程度です。
まず、学資保険がある、という会社は将来も安心だ、と考えて間違いありません。なぜでしょうか?
例えば、お子さんが生まれて、学資保険に加入するケースを考えてみましょう。0歳時でお父様が契約者になります。仮に17歳満期として、17年間毎月2万円を保険料として支払います。
1年間で 24万円
10年間で 240万円
17年間で 408万円
408万円を貯めて、満期金が409万円に「届かない」のが今どきの銀行定期預金でしょう。
生命保険なら、
408万円を貯めて(払って)、満期保険金が 444万円 にはなるはず。
444万円 - 408万円 = 36万円
最初に申し上げて置きますが、36万円以下になるような学資保険は「学資保険」と名乗ることは、まことに恥ずかしい限り!
数字の根拠から始めよう。学資保険は単純な金利商品
なぜ、2万円?
なぜ408万円?
なぜ36万円?
根拠は次の通りです。
大学か専門学校に通った場合の4年間の授業料…400万円、と考えます。
17歳満期にしたのは、大学や専門学校に入学する「前」にすでにお金がかかることを予想しているため。
その結果、月割逆算すると、毎月2万円という数字がきれいに割り出されました。
36万円の根拠とは…
これは半年複利の金利を1%と考えたためです。仮に1%として17年間貯蓄すると36.8万円の利息が付きます。
では、この1%ですが…
国内生保の学資保険を見てみますと、返戻率120%、127%…などと書き立てているパンフレットやサイトが多く見られます。
ですが、返戻率などという保険用語は一般的には何の意味もありません。
大事なのは預金金利。
ですから、各社の満期保険金額と毎月の保険料の合算から推計して、計算してみました。
すると、満期保険金の多いもの、リターンが多いもの、つまり、お得になる商品は軒並み1%金利を越えています。
銀行預金の100倍に当たる金利商品。ですから、リターンの多いものを選ばなければ意味がありません。
なぜ、生保会社すべてが学資保険を持っていないのか?答えは簡単です。
利益の上がらない会社は、学資保険を売り出す体力などありません。将来保険金をしっかり払ってくれる会社でなければ、こうした高金利商品など、ラインナップすることはできないのです。
貯蓄型と保障型って何だろう?
ご自宅に保険屋さんが見えました。
「そろそろご出産ですね?」
「来月3日が予定日です」
「もうすぐですね!これからの教育資金準備はいかがですか?」
「たまひよ、で見ているんですが、学資保険興味あります」
「ありがとうございます。パンフレットをお持ちしました…」
こんなやり取りで、丁寧に説明してくれる保険屋さん。
学資保険は、保険商品の中で唯一といってもいいほど「貯蓄率」の高い金融商品の一つです。
え、それって保障は関係ないの?
そうではありません。
例えば、毎月2万円保険料を、17年間で408万円支払ったとしましょう。子供が17歳になって、満期保険金を貰う場合、444万円に膨らんでいれば万々歳。
ですが、保険加入時から10年後、お父様が交通事故で亡くなられてしまった場合、保険はどうなるのでしょうか?普通は死亡保険金が支払われて、保険はなくなりますね。
でも、学資保険の場合は、契約者のお父様がなくなった後、毎月の2万円の保険料は不要になります。そして、約束通りお子さんが17歳になった時に、444万円が満期保険金として口座に振り込まれるのです。
つまり、学資保険はどの会社でも保障と貯蓄の両方が付いているのです。逆に言えば、両方が付いていない商品は、金融庁が販売を認めていません。
アフラックでは、特約付きで例外商品を扱っている時もありますが、誰でも加入できるわけではありません。
保障型とは、学資保険の当たり前の形。
では、貯蓄型とは?
次にご説明いたします。
マイナス金利の学資保険にご注意!
ときどき、驚くような保険商品に契約されている方にお会いすることがあります。例えば、こんな商品です。
毎月2万円保険料を支払い、17年後の満期保険金が 398万円 というもの。
……あれれ、たしか無金利でも408万円貯まるはずですよね。ところが、満期金は398万円。つまり、せっかくお金を積み立てていたのに、積み立て合計よりも10万円少なく受け取る、という商品。
これ、おかしくありませんか??
では、保険屋さんに聞いてみましょう。
「あのお、毎月2万円保険料を支払って、17年間で408万円ですよね?」
「その通りですよ」
「では、17年後の満期保険金がなんで398万円なんですか?」
「お客様、差し引き10万円が死亡時の保険料なんです。高度障害のときも保障される保険金が、毎月わずか490円で付いてくるんですよ」
「そうか」
ここです!ここで納得しては意味がありません!
学資保険は貯蓄型です。保障は無料!!
返戻率が高いのは言うまでもありませんが、中にはマイナス金利のまま平気で販売している会社があります。
金利計算シミュレーションというサイトがありますが、半年複利1%に行かないところは加入しないこと、マイナス金利商品などもってのほか、と考えてください。